大切な腕時計だからこそ、外した後の保管や収納方法について、よく分からないとお悩みの方も多いのではないでしょうか。
実際に「外した後の時計はどんな所に保管すればいい?」「あまり使わない自動巻き時計は、どのように保管すればいい?」「ソーラー腕時計の保管の際に特に気を付けるべきことは?」「手巻き時計は毎日リューズを巻いた方がいい?」など、腕時計の保管に関するお悩みの声をいただきます。
正しい腕時計の保管方法を知らないまま使い続けてしまうと、裏ぶたに傷がついてしまったり、針が進まなくなったり、文字盤や革ベルトが変色してしまう可能性もあるのです。
腕時計の正しい保管方法の知識を学べば、大切な腕時計を末長く愛用することができますので、ぜひ本記事をお役立てください。
どんな時計にもいえる保管場所の注意点
あなたの保管場所は大丈夫?磁気や日光、湿気などはNG
愛用中の腕時計を、外した後、どのような場所に置いていますか?
時計といえども精密機械なので丁寧に扱うことが大事です。時計の裏ぶたを傷つけることなく、良好な状態を保つためには、保管場所がとても重要です。
腕時計を保管するにあたっての注意事項を確認しておきましょう。
時計の保管方法で注意すること
1.腕時計を保管する前は、時計専用クロスを使って汚れを落としましょう
腕時計を一日身に着けていると、汗や汚れがつきやすくなります。これらは、錆や汚れの凝固の原因につながるため、時計専用クロスを使って毎回拭き取る習慣をつけましょう。
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2.磁気の影響を受けるような場所
スマホやテレビ、家電製品など磁気を発している製品が身の回りにたくさんあります。磁気を発している製品に時計を近づけると、アナログクォーツ時計は針を動かすモーターの回転が乱れ、時刻のズレが起こります。機械式時計(手巻き時計、自動巻き時計)でも、強い磁気を受けると時刻のズレが生じますが、クォーツほどではありません。
このように、磁気は時計の時刻に影響を与える原因となりますので、なるべく磁気を発生する製品から時計を遠ざけるように保管してください。
3.直射日光が当たる場所
直射日光が長く当たると、時計の顔である文字盤が日焼けをすることにより劣化しますので、暗所で保管をしましょう。
4.高温多湿な場所
気温の変化により金属が膨張・縮小すると、時計内部の部品に影響を及ぼし、時間のズレが生じます。温度が一定の場所に置きましょう。
5.落下などの可能性がある場所
時計は衝撃に大変弱い構造になっています。強い振動のある場所や落下の可能性がある場所は避けましょう。振動による進みや遅れ、落下による破損の可能性があります。
6.化学物質、薬品に触れる場所
化学物質や薬品など、揮発性のものと一緒に時計を保管しないようにしましょう。ケース・バンド・文字板などが化学反応を起こして変色することがあります。一度変色すると、文字盤やケース・バンドを交換しなければなりませんので、避けるようにしましょう。
時計の種類によって違う?保管の注意点
前述で、時計の保管方法で注意する点を踏まえて、機械式、クォーツ、ソーラー時計の3種類について、個別に保管の注意点をお伝えします。
1.機械式時計の保管方法
手動巻きや自動巻きの時計を保管する場合は、常に動いていた方が、時計の精度が安定しているので、ワインディングマシーン(ウォッチワインダー)と呼ばれるゼンマイ巻き上げ機能が付いた自動巻き上げ機を活用して保管をするのがおすすめです。
長期間使用しないで保管する場合は、ムーブメントの潤滑油が固まってしまい故障の原因になります。
2.クォーツ式時計の保管方法
長期間電池を入れたまま保管すると、電池の液漏れを起こす危険性があります。液漏れが起こると、時計内部の部品や文字盤が腐食し、修理が大変になりますので、必ず電池を抜いておくようにしましょう。
特に季節感があり、次のシーズンまで使用しない可能性の高い時計は注意が必要です。
3.ソーラー時計の保管方法
ソーラー時計は、光エネルギーを電気エネルギーに変えて動くものです。充電をするには、十分な強さの光と時間が必要で、光が弱かったりすると充電がうまくできない場合があります。保管するには日が当たる窓辺に向けて置くようにしましょう。その際は、日が当たりすぎて時計が熱くなりすぎないように気を付けましょう。
保管方法を意識するだけで時計の劣化が防げます
時計専用ケース1 コレクションボックス
コレクションボックスとは、別名ウォッチボックスと呼ばれ、時計保管用に作られた専用ケースを意味します。高級ブランドからお手頃なものまで種類やデザインも豊富のため、好みや予算に合わせて選ぶことができます。
コレクションボックスを使用するメリットは、良好な保管状態をキープできる点です。ケースを使用しない場合、文字盤が上になる状態で置くことになり、バックルの留め具などが裏ぶたに接触してしまいます。しかし、コレクションボックスで収納することで、裏ぶたの刻印を美しい状態で守ることができます。
湿度やホコリ、衝撃など、腕時計に対して悪影響を及ぼすものから守ってくれる点も大きなメリットといえるでしょう。
おすすめのコレクションボックス
【IGIMIオリジナル】茶モザイク模様広々スペースで流行の大径サイズにも対応8本用コレクションボックス
深みのある木目調に除き窓(アクリル製立体カット加工)の付いたコレクションボックスです。
お時計はもとより、アクセサリーの収納にも適しております。品のあるシックなデザインの為、場所を選ばずお使い戴けます。
時計収納スペースは流行りの大径サイズにも対応する十分なスペースを取ってあります。
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時計専用ケース2 機械式時計におすすめのワインディングマシーン
自動巻き時計を実際に身に着ける頻度が少ない方におすすめしたい商品が、ワインディングマシーン(ウォッチワインダー)です。自動巻き上げを行ってくれることによる手巻きの負担軽減に加え、デザインが豊富なことからインテリアとしても十分な機能を果たしてくれます。
おすすめのワインディングマシーン
TEMPUS(テンパス)ワインディングマシーン 1本巻 マブチモーター搭載 カーボン柄マイクロスイッチ付
右回り、左回りの巻き上げ対応のほか、時計のムーブメントが不明な場合も含めたオールマイティ、数日以上使用予定のない場合の腕時計の巻き上げに適したロングパワーリザーブと、合計4種類の回転プログラムに対応しています。また、静音設計の日本製マブチモーターを内蔵。モーター音が小さく、機械動作中の音が気になりません。時計を優しく包み込むベルベット素材を使用し、最大21cm、最小13cmまでの腕周りサイズに適用できます。
時計専用ケース3 ソーラー時計の保管は?透明なケースならホコリも防げる
ソーラー時計は、光のエネルギーを電気エネルギーに変換することで動きます。そのため、保管中も光に当てて充電する必要があります。
ソーラー時計専用の保管ケースを用いることで、天気に関係なく、確実に充電が可能です。また、ケースに入れることで、ホコリや湿気からも大切な時計を守ることができます。
おすすめのソーラー時計専用保管ケース
Tソーラー時計におすすめ!保管しながら充電もできる!収納ケース3本 高級ウォッチケース LED付き
ソーラー時計の収納・保管・充電を一度に可能にしたLEDライト付きの保管ケースです。外観は、気品溢れるダークブラウン。スペースごとにLEDスイッチが設置されていますので、ソーラー時計と普通の時計を同じケース内に収納することができます。
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まとめ 正しい保管方法を知り、時計を大事に扱いましょう
それでは、最後に時計の保管方法について、もう一度振り返っておきましょう。
- ・時計を保管する際には、磁気・日光・湿気を避ける
- ・時計の種類により保管方法が異なるため、適切な方法を推奨
- ・機械式時計を保管する場合は、常に動いていた方が時計の精度が安定しているので、ワインディングマシーン(ウォッチワインダー)を活用して保管をするのがおすすめ
- ・クォーツの場合、長期保管の場合は電池を抜き、液漏れを防ぐ
- ・ソーラー電波腕時計は、地下など電波が届きにくい場所での保管は厳禁
- ・機械式の時計の保管にはコレクションケースが最適
- ・ソーラー時計は、アクリルケースにて保管するとホコリを防ぎながら充電が可能
- ・天気の影響を受けにくいLED付き収納ケースもおすすめ
腕時計を正しく保管することは大切ですが、さらに末永く愛用するためには、3~5年に1度は時計修理専門店によるオーバーホール(分解掃除)を行うことが安心です。
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